梶尾真治には時間テーマの傑作が多い。「美亜に捧げる真珠」しかり「時尼に関する覚え書き」しかり。
この『クロノス・ジョウンターの伝説』も時間ものだ。
クロノス・ジョウンターという一種のタイムマシンで過去にさかのぼり、事故に遭ってしまった女性を助ける話、「吹原和彦の軌跡」。
クロノス・ジョウンターの時間遡行には大きな制限があり、過去での滞在時間が限られていること、そして滞在のタイムリミットが過ぎると時間遡行の代償に遡行時間の二乗倍の未来へ送られてしまうこと。この制限があるがゆえに吹原和彦の行動はその純粋さが際だつ。
時間ものは数々あれど、大作でもなし、冒険ものでもなし。だけど心にしみいる逸品だ。
テーマ:SF小説 - ジャンル:小説・文学
- 2006/12/27(水) 15:47:33|
- AppleJack
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